愛すべきひとたちの本【みかづき 森絵都】
最後100ページくらいまとめて読んじゃった。
涙出たわー。
登場人物がそれぞれに本当に素敵な個性を持っていて、愛すべき人たちだなと思った。
吾郎には、会いたくなった。
ひとりの人を描くのではなくて、時代によって中心にする人物を変えて、世代も超えていく。そこにある物事がどう成り立ってきたのか、昔の人たちがどんな気持ちで作り上げてきたものなのか、すごく感じられた。
親戚や血のつながりや、力を貸してくれる周りの人たちがどれだけ大切か、よくわかる。
『教育は、子どもをコントロールするためにあるんじゃない。不条理に抗う力、たやすくコントロールされないための力を授けるためにあるんだ——』
語り手の年代に合わせて言葉遣いを変えたり、古くて難しい言葉を使っても読みにくくならないようにしてあったり、シーンが変わるところで時間をちょっと先に進めておくことで無駄な説明を省いたり、森絵都さんの技術がすごい。
森絵都さんのカラフルは私が初めてまともに読んだ小説だったと思うけど、中学一年生のときだったかな、読み終わったとき「あー今読んでおいて良かったー。」と思った気がする。
これも、今読んでとても良かった。
なんだろう。この良い長編を読み終わったときの、心地の良い達成感。
あーおもしろかった。
あなたはこの本どうだった?
他にもこんな本あるかな?
おしえてください。
つぎ、なによむ?