ある女性の人生の本【私のなかの彼女 角田光代】
仙太郎が間違ってるのか和歌が間違ってるのか、混乱する。
読んでると本当に物語の中と同じように時間が経っている感覚があって、和歌が過去を思い出すと、私も同じように懐かしく感じた。
時間の流れが、歳を重ねて変化していく和歌が現実みたいで、生きている女性の人生の一部をみた感じ。
こういう、誰かの人生を、一貫したその人の考え方を(その人が成長するうえで変わっていく価値観も、きちんと描かれていればそれはそれで一貫してる)、知ることができる小説をいつも読みたい。
共感する感情も自分と似た環境もないのに、こんなに面白かったなんてすごい。
和歌の言動に共感はできないけど、和歌の言動を表す表現にはすごい共感できるところがあって、納得できて面白かった。
いつも面白い本を薦めてくれる友人が「読んでみて」って送ってくれた本だったから、面白いんだろうなとは思ってたけど、やっぱり面白かった。
誰かに進められて本を読むと、あーここの箇所もあの人読んだんだなーとか、この部分どう思ったのかなーとか、その人のことを思い浮かべることが何度かある。
思い浮かべることで小説に対する集中はちょっと途切れてしまうけど、嫌じゃない。
あー面白かった。
あなたはこの本どうだった?
他にもこんな本あるかな?
おしえてください。
つぎ、なによむ?