今ある問題がちっぽけになる本【情事の終わり グレアム・グリーン】
ごはんを食べたり、話をしたり、愛し合ったりしたんだね。
あたりまえのことをあたりまえのようにしてたんだね。
戦争の中にこんな生活があったというより、ごはんを食べたり話をしたり愛し合ったりしている中に、戦争が入ってきたんだね。
今なら彼女の夫と、ふたりで彼女を共有できる、幸せにすることができるのに。そこにすごく共感した。どうしようもない大きな力で何かが起きてしまったら、大切なものが失われてしまったら、それまでの問題が急にどうしようもなくちっぽけになってしまう。
私にはそんな悲しい経験はないけど、ないのに共感できた。物語が現実として自分の中に入り込んできたみたい。
やっぱり自分の決めたひとりの人を、まっすぐに愛して生きていきたい。
相手もそうであってくれたらいい。
江國香織さんの東京タワーの中で、詩史さんんがこの本を読んでいたから読んでみた。詩史さんが言うように「世界が違ってしまった」りはしなかったけど。
江國香織さんの作り出した詩史さんに出会って、詩史さんの読んだこの本に私は出会った。誰かがまたこの私のとりとめもない感想を読んで、この本に出会ったりしたらいいな。
あなたはこの本どうだった?
他にもこんな本あるかな?
おしえてください。
つぎ、なによむ?